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2016年 09月 17日
南アルプス・北岳登山記 2016 その28
ブログ村の登山・カテゴリーに参加しています。
この連載を始める前は 20位以下でしたが、ベスト10 にぎりぎり食い込み始めました。最新の順位はこちら です。

身長は 174cmあるのに体重はわずか 54kg、体脂肪率は何と 6%前後という貧相な体つき。
おまけに過敏性腸症候群気味で年中胃腸の調子がぱっとしないという、虚弱体質の中年男が 2年ぶりに日本アルプスに挑む。

男 「どうしたんだい。電話もせずに急に押しかけるなんて」
女 「何でもないの。ちょっと来ただけ・・・」

そう。今年挑むのは南アルプスの北岳です。
北岳から北岳山荘目指して下山します。




北岳から北岳山荘目指して下山する

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9時45分(白根御池小屋から歩くこと 4時間10分後)、北岳山荘目指して下山を開始する。

岩稜帯の下山は怖い。

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そこで初めてストックを取り出した。

伸ばしてから固定させる方法が最初分からずに苦労しちゃったのは、ここだけの内緒の話だ(笑)。

普段あんまり使ってないからね。

伸ばしてからも、使い慣れていないせいで、最初便利なんだか便利じゃないんだか、微妙だった。
道具ってそんなもんなんだろう。

南アルプス・北岳登山記 2016 その28_c0196928_1747586.jpg

10時5分、(池山)吊尾根分岐に到着。

ここを左折すると私が明日の下山時に利用するつもりの八本歯のコルに進める。
もっとも北岳山荘から八本歯のコルに下山するときにここまで戻ってくるわけじゃない。この先にまた分岐があります。

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10時15分、野鳥と遭遇。
地味な鳥に見えるかもしれないけれども、スズメじゃありません。イワヒバリ(岩雲雀)だ。

イワヒバリはスズメ目イワヒバリ科に属する鳥で確かに一見スズメによく似ているが、スズメが全長約 14.5cmであるのに対し、こちらは 18cmあるから、一回り大きい。それに嘴(くちばし)が細いのが特徴だ。
本州中部の高山で山頂近くの岩場に生息するというのだから、条件にぴったりです。

何かこいつとは、富士山で遭遇して以来、毎年のように出会う気がするね。
しかもあまり人間を恐れないため、結構長い間遊んでくれましたよ。

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高山植物も、ぽつぽつと現れます。

この濃いピンクの花は、礫地や岩場を好む花ってことでタカネシオガマ(高嶺塩釜)じゃないかと思う。

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今度は苦手な黄色い花と出会う。
シナノキンバイかと思っていたんだけれども、だったら「葉は掌状で深く切れ込む」ってことなんで、葉っぱの形状が違う。

キンロバイ(金露梅)かもしれない。だとしたら絶滅危惧種で、ものすごく珍しいことになる。
おしいなあ。

南アルプス・北岳登山記 2016 その28_c0196928_1748093.jpg

そしてこの下山時に何気なく 1枚だけ写した花は、シコタンハコベ(色丹繁縷)かもしれない。

だとしたら「分布は局所的に点在する程度で個体数も多くはない」ということで、希少種だ。
もっと真剣に写せばよかった!

じつはこれらの高山植物の撮影に関して「後悔先に立たず」で、戻ってきてから大いに後悔することになります。
(何か毎回後悔しているような気もする・・・)

南アルプス・北岳登山記 2016 その28_c0196928_17481234.jpg

北岳からの下山も順調に進み、最早今宵の宿、北岳山荘がくっきりと見えてくる。
そしてその先の稜線こそが、間ノ岳に向かう「天空の稜線歩き」の道だ。

南アルプス・北岳登山記 2016 その28_c0196928_17482334.jpg

10時33分(白根御池小屋から歩くこと 4時間58分後)、また八本歯のコルとの分岐に到着。
ちなみにこれは振り返って写した写真で、実際には左折する道です。

ここから八本歯のコルまでのトラバース道は「北岳屈指のお花畑」と呼ばれている。
私が帰りに利用しようと思っている道は、そんなこともあって、こちらです。

ま、今年はそれほど花の方は期待できないかもしれないけれどね・・・。

南アルプス・北岳登山記 2016 その28_c0196928_17483398.jpg

10時45分、ケルン状の指導標のようなものが現れる。
いよいよ北岳山荘も近い。

はたして間ノ岳まで進むのか、途中の中白峰まででUターンするのか。
決断が迫られる時だ・・・。

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by JunMorosawA | 2016-09-17 17:51 | 北アルプスなど高山 | Comments(0)


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