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2011年 09月 07日
北アルプス常念山脈縦走記 その12
身長は 174cmあるのに体重はわずか 55kgの貧相な体つき。
おまけに過敏性腸症候群気味で年中胃腸の調子がぱっとしないという、虚弱体質の中年男が北アルプスの山に挑むというお話。

一ノ沢登山口から常念岳目指して登山を始めた私とY氏。遂に初日のゴールである常念小屋が近づいてきていた。



● 標高差 1200mを登り切る!

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一ノ沢登山口から歩くこと5時間、常念小屋のある常念乗越(のっこし)に遂に到着!4時6分のことだ。

4時間50分のコースを5時間で歩き切ったのだから、結果的にはまずまずだった。
いや、中年男としては、そして初アルプスとしては、これでも早過ぎたか。Y氏(わいし)をバテさせたのは私の失敗といっていい。

ちなみに登山口の標高は 1260m、そしてこの場所の標高は 2460m・・・つまり標高差は 1200m。
標高差 1200mといえば丹沢のバカ尾根と一緒。だからたいしたことないんじゃないかと思っていたのだが、ちょっと甘かった。やはりアルプスは桁が違う。

これで北アルプスの入門コースだなんて、本当なんだろうか。とても信じられないよ。

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Y氏も何とか最後まで持ちこたえてくれた。あいつは私の数倍つらかったはず。よく頑張ったよ。
何たってこの 2460m地点でも、彼にとっては人生で一番高い場所にいるはずなのだから。

ちなみに「乗越(のっこし)」とは二つの峰の間の低くなった部分・・・まあ簡単に言ってしまえば「峠」とほぼ同じ意味だと思う。登山用語には時々このような面白い単語(言い回し)がある。

この常念乗越のすぐ近くに常念小屋がある。赤い屋根がちらりと見えていると思う。

で、正面には、槍ヶ岳や穂高連峰などの大パノラマが広がる・・・はずでそれを期待していたのに、やはり午後から天候がやや悪化したらしく、ご覧のとおりぼおっと見えるだけだった。

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常念乗越の左手には、ご覧の常念岳(じょうねんだけ)が鎮座していた。

常念岳は槍・穂高連峰と並ぶように南北に連なる常念山脈の主峰で、標高こそ 2857mと 3000mに満たないものの、日本百名山に数えられる名峰中の名峰だ。

しかしここから見ると何だかとてもなだらかな山に見えてしまう。山頂まで 1時間20分もかかるなんて信じられない。

実は今回の登山計画、「松本に前泊する」というアイデアもあった。
つまり午前中にここまで登ってしまって、午後から常念岳まで往復するというもの。

でも今から思えばそんな計画を組まなくて本当によかった。いくらお昼にたっぷりと休んだとしても、また午後から常念岳まで登るなんていう気力は、我々にはきっとなかったはずだ。

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それにしても残念だ。ご覧のように正面はぼおっとしてしまっていて、どれがあの有名な槍ヶ岳なのかすら全く分からない状況だった。

そんなこともあって、このとき私はほとんど感動していなかったと思う。せっかくつらい登山道を乗り越えた直後だというのに。

そういえば去年木曽の御嶽山の頂上に立ったときにもあまり感動してなかったっけ。ひょっとしたらこれは最近の私の傾向なのかもしれない。
あまりいい傾向じゃないけれどね・・・。

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常念乗越上に、ご覧のアンテナ施設があった。何らやいろいろなアンテナが立っている感じ。

ここで面白いことが分かった。私の持っている au のケータイだとここでちゃんと通話ができるのに、Y氏の持っているソフトバンクのケータイだと圏外になってしまって全く駄目だった。
「ソフトバンクのケータイは山に弱い」というのはどうやら本当のようだ。

ついでにいえば、これから泊まる常念小屋の中だと au も圏外になってしまう。そんな中でも、ドコモのケータイを持っている人は普通に通話していた。
やはりドコモは辺境の地に強いのだろうか・・・。

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そして常念乗越の近くにはテント場があった。北アルプスの山の中では、どうやらこのテント場以外にはテントを張ってはいけないというルールがあるようだ。
そして幕営料として山小屋などに500円ほど払う必要がある。

テント場は案外狭いように見えたし、隣同士それほど離れてない印象があった。
あれじゃ、結局隣からイビキが聞こえてきてしまって山小屋と一緒なんじゃないかなあ・・・などと思ってしまった私だけれども、何処か憧れなくもない。

いつか自分でテントを背負って単独登山・・・なんていう日がやってくるのだろうか・・・。

さて、とっとと山小屋で宿泊手続きを取らねば。
北アルプス初の山小屋は、いったいどんなだろう・・・。

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by JunMorosawA | 2011-09-07 08:23 | 低山歩き | Comments(0)


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