人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2009年 07月 21日
水草水槽のトリミング
7月も半ばを過ぎ、北鎌倉もすっかり静かになってきた(この連休はちょっと混んだけれども)。
住む人にとっては嬉しく、商売をやっている人にとっては厳しい夏の始まりだ。

というわけで、ネタもないんで、「これもネイチャー(自然)」ってことで、また水草水槽のお話にお付き合いください。

水草水槽のトリミング_c0196928_17435343.jpg

5月の20日にスタートした水草レイアウト水槽。最初はこんな感じで寂しい限りだった。絵としてスカスカだ。

それでも、部屋の中に水があるっていうのは、なんかいいですよね。特に夏は。

水草水槽のトリミング_c0196928_1744968.jpg

これは7月6日に撮影した水景で、ご覧のように見事に水草が繁茂(はんも)してきた。

この写真を見て「美しい!」と思っていただけたら嬉しい。でも実際には水槽の写真ってなかなかきれいに撮れない。実物の方が数倍きれいなんですよ。

やはりガラス(の映り込みなど)が邪魔しているのだろうか。あるいは色温度か。はっきりいってさっぱり分からん。
ADAの天野尚さんの写真は惚れ惚れするほどきれいなんだがなあ(ま、機材も全く違うとはいえ)。

さて、あまり水草の名前などに興味はないかもしれないけれども、一応説明しておこう。

左後方がミリオフィラム・マトグロッセンセ(南米原産)、その右隣のオレンジ色の細葉の水草が、ニードルリーフ・ルドウィジア(北米原産)、更にその右隣に2本だけあるのがオレンジ・ミリオフィラム(南米原産)、一番右側に沢山植わっているのがグリーンロタラ(台湾、中国、インド原産)だ。

水草水槽のトリミング_c0196928_17442821.jpg

こうしてみると一見順調なように思えるでしょう?
だけど、そうでもなかったりする。

まずは前面中央に植えてあった、いわゆる下草にあたるヘアーグラス・ショートがどうもうまくいかずに撤退。
今は代わりにグロッソスティグマというのが植えられているけれど、それもまだ繁茂には程遠い。

水草水槽のトリミング_c0196928_17444731.jpg

そして、「オーマイ、ガッ!」。前面の左右に植えたブリクサ・ショートリーフは、このようにたっぷりと黒っぽいコケに侵されてしまった!

コケは様々な原因で発生するが、そもそも水草が健全に育っていないとこのように侵される。速いスピードで生長している水草の場合、コケが付着するヒマもないわけだ。

では何故健全に育たなかったのかというと、「水質が合わなかったから」というのがある。

今回私は底砂に砂利系(石系)のパールサンドというのを使った。だけど今主流なのはADA(アクア・デザイン・アマノ)のアマゾニアなどのソイル系(土系)だ。

何たって自然界では水草は砂利の中に生えているわけではない。土の中に生えているわけだから、ソイル系の方がずっと育成がしやすい。

またソイル系を使えば、本来中性~弱アルカリである水道水が弱酸性の軟水になる。ほとんどの水草は弱酸性の軟水を好むから、この点でも有利なのだ。

しかしソイル系は基本的に使い捨て。1年ほどで寿命が来てしまう。だから私は半永久的に使える砂利系のパールサンドにしたのだけれど、やはりソイル系の方がよかったかもしれない。

何たって、今「世界水草レイアウトコンテスト」などに挑戦しているハイアマチュアの人たちは例外なくソイル系を使っていますからね。私のやり方はもう古いのかもしれない。

水草水槽のトリミング_c0196928_17445578.jpg

さて、それはともかく、ちょっと水草が繁茂しすぎた。ご覧のように、右後方のグリーンロタラなど、水面を全て覆いかねない勢いだ。

トリミング(刈り込み、整えること)をしなければ・・・。

水草水槽のトリミング_c0196928_17451146.jpg

というわけで、ばっさり行かせてもらいました。このくらい大胆にトリミングしないとすぐにまた水面にまで達してしまいますからね(実際このときのトリミングからすでに2週間、もう結構繁茂してきた)。

ちなみにトリミングには「差し戻し」と「ピンチカット」の2つの方法がある。

差し戻しっていうのは、一旦水草を抜いて、下半身をカットして、上半身を植え直すというもの。
今回は、左後方のミリオフィラム・マトグロッセンセ、その右隣のニードルリーフ・ルドウィジア、更にその右隣のオレンジ・ミリオフィラムに対して適用した。

そして右後方のグリーンロタラに対してはピンチカットを適用した。ピンチカットっていうのは、要するにバリバリバリと容赦なくそのまま上半身をハサミでカットしてしまう方法だ。
「そんなことをしても大丈夫なの?」と思う人がいるかもしれないが、水草っていうのは案外タフなもの。それでも脇芽が出てきてまた増えるのだ。

さて、これで下草として植えたグロッソスティグマが繁茂してくれると一応水景としては完成ということになる。グロッソスティグマの繁茂と、後景草の繁茂が一致すれば完璧だ。

だけどソイル系じゃないからなあ。ちょっと厳しいかもしれないなあ・・・。

by JunMorosawA | 2009-07-21 17:45 | アクアリウム | Comments(2)
Commented by hirai_masayuki at 2009-07-22 09:19
訪問コメントありがとうございます
近年水草レイアウト界は飛躍的な進歩をしていますよね!
大きな失敗をしないで誰でもある程度のレベルで楽しめるのがソイルの良いところだと思います
リンクもらって帰りますね!
Commented by JunMorosawA at 2009-07-22 19:16
コメントありがとうございました。

アクアリウム歴はひょっとしたら私の方が長いのかもしれませんが、ブランクもとても長いので、hirai_masayukiさんは私にとっての先輩です!今後ともよろしくお願いします。


<< 部分日食      鶴岡八幡宮のハス >>