2017年 04月 13日
初めての富士登山(2007年) その14
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やっときょうは桜の季節らしい天候になりました。
その桜ももうあと数日でしょうか。花の命は短いですね。

さて、今回は 2007年の初めての富士登山の 13回目です。
よろしかったら続きをどうぞ・・・。





8合目の逡巡(しゅんじゅん)

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4時半を回っていたのに、まだ私は富士山の岩稜帯歩きを続けていた。
時折強い風が吹く・・・。

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目の前に太子館が迫ってきていた。

カシオの高度計機能付き腕時計 PRO TREK の高度表示はまだ 2920mだったが、実はこのときもうすでに 3000m越えを果たしている。

人生初めての 3000m地点に私は立っていたわけだ。
そのせいかなあ、少し心臓が早鐘を打っていた。

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4時48分(5合目から歩くこと 3時間半後)、太子館に到着。
山小屋の手前に「是より八合目」という看板が立っていた。

そう、太子館からは完全に 8合目ゾーンだ。

もう 5時近い。上の写真からも、そろそろ空が暗くなってきているのが分かると思う。

いつもなら山歩きを終えて家に戻って缶ビールでも飲んでいる時間だ。こんな時間にまだ山にいるというのが自分で不思議だった。

それも独りで・・・。

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ここでまた小休止することにした。デイパックから行動食の SOYJOY を取り出す。
その SOYJOY の袋が気圧の違いで膨れ上がっていた。「おお、噂に聞いていたやつだ」と、一人静かに感動する。

気温も結構下がってきていた。
立ち止まっていたせいで少し寒さを感じ始めた私は、薄いセーターを羽織った。

ここでの手帳の記述。

       (登山そのものは)そんなにつらくはない
       でもやっぱり孤独が身にしみる

夕方が近づいてきた。そろそろ宿をどうするかということを心配をしなくてはならない。すると独りであることを強く意識せざるを得ない。そんな心情をよく表している。

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5時が近づき、自分が登っている斜面には光が当たらなくなった。こうなると急速に冷え込んでくるのが富士山だ。

何しろもう 3000mを越えているのだ。自分はもうすでにすごい世界にいるのだ・・・。

もう少し登るのか、そろそろ山小屋に逃げ込むのか・・・。

時折強風が吹き抜ける。
決断せねば・・・。

さて、富士登山にはいくつかのプランがある。

一番ハードなプランは、前日の夕方に 5合目に到着して夜通し山頂を目指して歩き続け、ご来光の始まる前・・・すなわち4時頃に登頂し、山頂でご来光を見てから下山するというもの。
いわば 0泊2日コース。これはおよそ中高年向きではない。

バスツアーなどによくあるのが、午後に 5合目に到着して登り始め、8合目あたりの山小屋で仮眠。夜中に山小屋を出発して 4時頃に登頂し、山頂でご来光を見てから下山するというもの。
ややハードプランだ。

そして最後が、お昼前に 5合目に到着して、そこでじっくりと高度順応させてから登山を開始し、8合目あたりの山小屋で 1泊。
翌日も無理して山頂でご来光を拝むのではなく、山小屋の前でご来光を見て、明るくなってからゆっくりと登頂。余裕があったらお鉢巡りなどをしたあと下山するというもの。

中高年にお薦めなのは、言うまでもなく最後のプラン。ガイドブックでも無理のない最後のプランを薦めている場合が多い。

私が予定していたのも、もちろん最後のプランだった・・・。

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夕方5時4分、蓬菜(ほうらい)館という山小屋の前に私はいた。

登山開始からもう 4時間近くが経過しようとしていた。もうとっくに 3000mを超えている。
そろそろ宿を決めなければならない。

実は私はこの蓬菜館の次の白雲荘という山小屋を仮の宿に定めていた。あるサイトでお薦めの宿として紹介されていたからだ。

しかし特に予約は取っていなかった。平日ならまず予約なしでも泊まれるということだったんで、ならばその日のコンディションで宿を決めた方がいいだろうと考えたのだ。

実はこの蓬菜館の入り口の前で「いらっしゃいませ」と愛想をふりまいているお兄さんの感じがとてもよかった。
そのお兄さんに温かみを感じた私は、「ここに泊まった方がいいのでは」と一瞬思った。

だってもし白雲荘が感じの悪い山小屋だったら?もし満室で泊まれなかったら?
更にその 1つ上の山小屋まで行くのはしんどい・・・。

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結局きっかけがつかめずに、蓬菜館を後にして私はまた歩き出した。

このあたりから岩稜地帯ではなくなり、また幅広の道になる。
しかし石ころがごろごろしているため、登りにくい。

5時17分(5合目から歩くこと 3時間59分後)、PRO TREKの高度表示を見てみたら、3005mになっていた。
まだ PRO TREK の誤差がはっきりと分かっていなかった私は、「遂に 3000m超えた!」と、一人感動していた。

このときまたかなりの強風が吹いた。前後に人の数も少なくなっていたし、多分私は寂しさに襲われ始めていたはずだ・・・。

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5時半が近づき、ジグザグの道の先には白雲荘の文字が。
果たして白雲荘は私を温かく迎えてくれるだろうか・・・。


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by JunMorosawA | 2017-04-13 16:57 | 北アルプスなど高山 | Comments(2)
Commented by sasunsasun at 2017-04-15 13:09
J-minorさん

お疲れ様です!

白雲荘やいかに!

あ、でも全く関係ない話ですが
1枚目の写真でおじさんの足もと写っているのを
見ていると、アディダスのスニーカー
富士山はスニーカーで登る人もいるんですね。
それだけ整備されてるってことでしょうか・・
Commented by JunMorosawA at 2017-04-15 18:10
おやじさん、こんにちは。

> 白雲荘やいかに!

まあ大きな声では言えませんが、「それなり」です(笑)。

> 1枚目の写真でおじさんの足もと写っているのを
> 見ていると、アディダスのスニーカー
> 富士山はスニーカーで登る人もいるんですね。

いますよ、沢山。

> それだけ整備されてるってことでしょうか・・

それだけいい加減な人が多いんです、富士山は(爆)。
たとえばレインウェアなど、ゴアテックス製などではなく、百円ショップのとかね。


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