2016年 10月 02日
南アルプス・北岳登山記 2016 その43
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この連載を始める前は 20位以下でしたが、ベスト10 にぎりぎり食い込み始めました。最新の順位はこちら です。

身長は 174cmあるのに体重はわずか 54kg、体脂肪率は何と 6%前後という貧相な体つき。
おまけに過敏性腸症候群気味で年中胃腸の調子がぱっとしないという、虚弱体質の中年男が 2年ぶりに日本アルプスに挑む。

男 「どうしたんだい。電話もせずに急に押しかけるなんて」
女 「何でもないの。ちょっと来ただけ・・・」

そう。今年挑んでいるのは南アルプスの北岳。
大樺沢二股から広河原を目指します。




山を駆け抜けるおじさん

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8時28分、重要なポイントである大樺沢二股に到着。
本来 7時35分に着く予定だったのだから、何といつの間にか1時間近く遅れている。

この二股にあった指導標には、広河原まであと 2時間になっている。
8時28分+2時間=10時28分で、バスの発車時間の 10時間20分に間に合わないことになってしまう。

その次のバスは 12時45分。2時間以上も先だ。
2時間もバスを待つなんて、性格的に駄目です。私は変なところで気が短いのです(笑)。

それに年老いたお袋が家で待っているため、あまり遅く帰るわけにはいかないという事情もあった。

というわけで私は決意した。「山を駆け抜けるおじさんになろう」と・・・。

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しかし山は「上り優先」である。上ってくる人と出会ったらこちらが道を譲らなければならない。

幸いこのあたりの道は、沢沿いの道と山沿いの道に分かれていた。ほとんどの人は沢沿いの道を歩いていたんで、私は山沿いの道を駆け抜けた。

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ハクサンフウロや、恐らく常念山脈縦走以来のセンジュガンピ(千手岩菲)にもこうして出会っているのに、最早ちゃんと撮影する心の余裕はなかった。

ただただ風のような早さで下山していた。

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8時43分(北岳山荘から歩くこと 3時間38分後)、とっくに道は合流し、いつの間にか自分の背丈より高い樹木が左右に現れ始めた。森林限界を下回ったのだ。

下は相変わらず岩場の道だったが、ずるずる滑らないだけガレ沢の急斜面よりはマシだった。

もちろん「上り優先」だから上りの人に道は譲った。しかし私のあまりの迫力に(?)向こうが譲ってくれることもあった。

そういうときには必ず「すいません。ありがとうございます」と丁寧に声をかけていた。
最低限のマナーです。

それにしてもこのとき、いったい何人の登山者と挨拶を交わしたことだろう・・・。

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8時53分(北岳山荘から歩くこと 3時間45分後)、久しぶりに指導標に出会う。広河原まで 1時間30分となっていた。

8時53分+1時間30分=10時23分。

おい。これだけ頑張っているのに、まだバスの発車時間の 10時間20分に間に合わないなんて、本当かよ!

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最早完全に自然林に包まれた中を相変わらず私は走り抜けた。「ルパン三世」のテーマに乗せて。

気がつくとカメラのレンズフードがなくなっていた。

実は途中で「なくすかも」と思ってポケットに突っ込もうとしたのだ。
でも入らなかったのだ。

もうしょうがないね。ゆるゆるになっていたんだ。「これで新しいのが買える」と前向きに考えよう。

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時々小さな沢を渡る、本来なら気持ちのいい道が続く。
おしいなあ。本当なら最高の下山路だっただろうに。

途中で若い単独の男性に追いついた。思わず「バスですか?」と尋ねると「そうです」という返事。
「間に合いますかね」と言いつつ、彼をも追い越した私だった。

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9時17分(北岳山荘から歩くこと 4時間12分後)、簡易的なアルミ製の橋で沢を越える(多分これが 2度目)。

沢の真ん中で撮影しているおっさんがいた。

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なるほど。北岳と思われる山のてっぺんが見えるポイントなんだな。

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徐々に樹木の背丈が高くなり、やや薄暗い道になってきた。
沢はいつの間にか豪快なそれに変わっていった。

素晴らしい。
次にもし北岳に登ることがあったなら、こっちからのんびりと登りたい。

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そんな中、水辺などの湿った暗い場所を好む花、キツリフネ(黄釣船)と出会う。
そういえば今年はとうとう黄色いスミレとは出会えなかったな・・・。

さて、はたしてバスに間に合うのか、間に合わないのか。
指導標が現れないから、ちっとも分からないぜ、ベイビー!

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by JunMorosawA | 2016-10-02 17:11 | 北アルプスなど高山 | Comments(2)
Commented by sasunsasun at 2016-10-03 10:40
J-minorさん
こんにちは、いつも楽しく拝見させてもらっております。
さて、バスに間に合ったのか! それは次回のお楽しみ(^O^)
しかし八本歯のコルってすごい所なんですね
いや北岳がすごいんでしょうか

最近本当にJさんに感化されてしまっております
あ、とうとう靴からウェアまで全部揃えてしまいました。
あとは山に行くのみ、いや体力がありませんから
先に鍛えねばですが(苦笑

所でJ-minorさんはよくご存じと思いますが
最近こんな所もみてます、北岳ありました^^
http://kiccyomu.net/kitadake_ainodake.html
Commented by JunMorosawA at 2016-10-03 17:02
sasunsasunさん、こんにちは。

> こんにちは、いつも楽しく拝見させてもらっております。

ありがとうございます。やっともうすぐ終わります。

> しかし八本歯のコルってすごい所なんですね
> いや北岳がすごいんでしょうか

まあ登山口からの標高差がかなりありますからね。楽な山ではないですが、八本歯のコルは見た目の印象ほど怖くないですよ。

> 最近本当にJさんに感化されてしまっております
> あ、とうとう靴からウェアまで全部揃えてしまいました。

あらま!それはすごい!
まさかのテントもですかね。

> あとは山に行くのみ、いや体力がありませんから
> 先に鍛えねばですが(苦笑

まあ低山から徐々に始めれば問題ないと思います。
多分そちらにはそちらの低山ガイドがあるんでしょうね。

> 最近こんな所もみてます、北岳ありました^^
> http://kiccyomu.net/kitadake_ainodake.html

ああ、見たことあるかもです。テント泊の人ですね。
憧れはあるけれども、荷物が増えるのがどうもで(笑)。


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