2013年 10月 11日
北アルプス・双六岳登山記 その32
c0196928_7463879.jpg

この異常な暑さのせいで、源氏山のカイドウが数輪狂い咲きしていました。
おかしな陽気ですね。

ブログ村の登山・カテゴリーに参加しています。ありがたいことにこの数日、3~5位をきわどくもキープ。 最新の順位はこちら です。応援よろしくお願いします。

さて、虚弱体質男でも、今年も目指すぞ、北アルプス!

身長は 174cmあるのに体重はわずか 54kg、体脂肪率は何と 6%前後という貧相な体つき。
おまけに過敏性腸症候群気味で年中胃腸の調子がぱっとしないという、どーしようもない虚弱体質の中年男が北アルプスは双六岳(+笠ヶ岳?)に挑む。

新穂高温泉から 1時間20分ほどの場所にある山小屋「わさび平小屋」で一晩を過ごした私は、8月28日、遂に登山を開始。
双六岳登頂を果たした私はこの日の宿、双六小屋に入っていったのであった。



双六小屋の夜

c0196928_7472189.jpg

かわいらしい女性スタッフによって案内された部屋は「ホシガラス」という名前の部屋だった。
「ライチョウ」や「イワヒバリ」の部屋もありそうだな。

c0196928_7473670.jpg

初老の男性と一緒に部屋に入ってびっくり。誰もいないよ。
まさかの我々だけ?

そういえば受付でスタッフ同士が、

「部屋、どうする?」
「もう一つ使っちゃおうよ。まだ入るよ」

みたいな会話をしていた。だから「運よく」新しい部屋に入っただけなのかもしれない。
つまりやがてこの部屋もギュウギュウ詰めに・・・。

c0196928_7475155.jpg

しかし女性スタッフは我々に「布団は 1つ飛ばしでお使いください」と言ってきた。

きっとピークのときには 1つの布団に 2人が寝ることになるんだろうに、何と今晩は 1つ飛ばしでいいというのだから、何たる贅沢だろう!
これで多少はイビキからも逃れることができそうだ。

それにしても北アルプスの山小屋でここまで空いているとは驚きですよ。
初老の親父も驚いていて、スタッフに「1つ飛ばしでいいの?」と聞き返していたっけ。

初老の親父は結構体のがっちりとした人で、とにかくよく喋る。私と違って 100%人見知りしないタイプの人間ですね。
で、相手がそういうタイプだとこっちも結構饒舌になるのだから面白い。

すぐにもう 1人 65ぐらいに見える単独男性がやってきた。右側の歯が欠けている人で、初老の親父同様、やはり体のがっちりとした人だった。

この人もまたとても明るそうな人で、

「1つ飛ばしの方が気分的にいいですね。まあ夜は夢の中かもしれないけれど」

と嬉しそうに話していた。

で、どんどんこの調子で宿泊客が増えてくるのかと思っていたのに、一向にその様子がない。

まさかこの 3人だけ?

c0196928_748211.jpg

まだ夕食まで 1時間あったんで、表に出てみた(ちなみにこの右側は外トイレです)。

しかし寒い!長袖を着ていても駄目なほどに!

c0196928_74814100.jpg

というわけですぐに部屋に戻った。

しかし部屋の中も寒かった。ダイソーで買った温度計を見てみたら、16度だった。外は 10度以下だったかもしれない。

あんまり寒いんで、防寒具のスウェット・フルジップパーカーを着込んだ。
それでも寒いような・・・。

嫌だなあ。まさか風邪引いたんじゃないだろうな。

そんなこんなでまた少しテンションが下がってきた。「明日は笠ヶ岳まで進むのか、どうしよう」「(風邪を引いたんじゃ)明日は下山か」などと手帳に書いている。

c0196928_7482584.jpg

5時ジャスト、3人で食堂に向かう。

食堂はもう結構人で一杯だった。わさび平小屋のときと比べると流石に多い。
ただそれでも、どうやら 1回転で済んでしまうようだから、やはり宿泊客の数はピークに比べればそれなりなのだ。

c0196928_7535454.jpg

例によってご飯とみそ汁はおかわり自由。私はまたご飯は少なめによそった。

メイン料理は天ぷら。それもかぼちゃ、ちくわ、ピーマンなど、結構量が多い。
あと煮物とそうめん、タクワンがあった。

見た途端「これはいかん」と思った。去年の白馬山荘のときと同じでややメイン料理がしつこい。

頑張って食べたけれども、かぼちゃの天ぷらなどを少し残してしまった。料理のせいだろうとは思うものの、前日よりも食欲が落ちたみたいで気になる。

だけどこのときも、隣にいた女性陣たちと随分会話を楽しんだ。
偶然にも彼女たちも夕べわさび平小屋に泊まっていたのだ。

というわけでコミュニケーションに関しては相変わらず◎です。

そうそう。また例の「まだ槍を見てないのが悔しいんですよねえ」も発していたっけ・・・。

c0196928_7541565.jpg

食後に少し外に出たりしたものの、周囲はガスが多くて綺麗な夕景など望めそうになかったこともあって、とっとと部屋に戻った。
相変わらず「ホシガラス」の宿泊客は初老の男性、歯欠けさん、私の 3人だけだった。

3人ともよく気が合った。そのうち初老の男性が「焼酎を持ってきてあるんで、ウーロン茶で割って飲みましょう」と言ってきた。
歯欠けさんもそれに付き合う。しかし私はお酒を飲めないふりをして丁重に断った。

何たって登山中は不思議とアルコールを欲しなくなる。まして飲みなれていない焼酎なんて危険だからね。

右側の初老の男性の年齢は実に 78歳だった。最早初老じゃないか。
一方歯欠けさんは私とほとんど年齢が違わないことが判明。
どっちもびっくりだよ。

で、初老の男性は所沢に住んでいて、歯欠けさんさんは大和だというのだから、3人とも関東の人ってことでもつながりがあることが分かった。

しかも 2人とも、私の住んでいる鎌倉にも何度も来たことがあるし、丹沢や高尾山あたりもよく出かけるという。例えば初老の男性の場合、鎌倉天園など 5回も 6回も登っているという。

「じゃあお互い何処かで会ったことがあるかもしれませんね」

と歯欠けさんが言った。

驚いたのが初老の男性の今回のコース。

太郎平から薬師沢小屋を経て雲ノ平に登ってそこで宿泊。今日は雲ノ平から岩苔乗越に進み、一旦黒部の源流に下り、三俣蓮華岳から双六岳に来たのだいう。

若い頃は真砂岳から竹村新道を下って高瀬湖の南の湯俣温泉に進み、ずっと瀬湖を北上するっていうとんでもないコースも歩いたらしい。
かなりの健脚ですね。

c0196928_7543625.jpg

初老の男性は流石に明日はこのまま新穂高温泉に向かって下るという。

面白いのは歯欠けさんで、まずは双六岳に登り、それから三俣蓮華岳に進み、巻き道を通って双六小屋に戻ってきて、樅沢岳まで往復し、それから新穂高温泉に向かって下り、わさび平小屋に泊まるという。

計算してみたら 8時間20分だった。つまり朝6時に小屋を出ればわさび平小屋まで 2時20分に着ける計算だ。
お昼や休憩に1時間10分使っても3時半。無理な計画ではない。

c0196928_7551673.jpg

実は最新の天気予報でも、翌日の 29日(木曜)は「晴れのち曇り」という予報だったのに対し、翌々日の 30日(金曜)はやはり「曇りのち雨」だった。
つまり笠ヶ岳まで進むと雨の中下山しなければならなくなる可能性がある。

一方歯欠けさんの計画なら、明日わさび平小屋まで下りてしまうのだから、あさってはバス停まで林道を1時間歩くだけだ。雨でも関係ない。
悪くない計画だ。

もっとも歯欠けさんは「できたら笠ヶ岳まで行きたいと思っている」という私に「せっかくだから登られたらどうですか」と薦めてきた。

う~む。どうしたもんでしょ・・・。

夜も更けて

歯欠けさんは酒盛りが終わると自分の布団に戻った。
「5分で眠れる」と豪語していた歯欠けさんは、本当にあっという間に寝てしまった。羨ましい特技だよ。

しばらくすると初老の男性が突然「いかん、足がつった!」と騒ぎ出す。

無視できないんで起き上がり「大丈夫ですか?」と声をかけたら、ザックに薬が入っているというから出してあげた。

するとすぐに治まってきた。即効性なんだそうだ。同行者がそうなったときのためにといつも持っているそうだが、自分でなったのは初めてだという。
流石にこのあたりは78歳かねえ。

8時半頃になって、「4番目の男」がやってきた。やっと1人増えたわけです。
彼がスタッフの指示通り歯欠けさんの奥に進もうとしたから、

「今は治まっているけれど、イビキがすごいから手前で寝た方がいいですよ」

とアドバイスした。

すると彼は素直にそれに従い、入口近くに陣取った。

初老の男性はほとんどイビキをかかなかったが、歯欠けさんは本当に結構豪快だった。
一度だけ、ものすごく鮮明な寝言まで喋っていた。

一方意外だったのが 4番目のやや若手の男性。
何のことはない。こいつもかなり豪快にイビキをかき始めやがったんだ。

やれやれ。結局また眠れない夜になりそうだ・・・。

↓ 登山や自然に興味のある方、このブログを気に入っていただけた方は、こちらをクリックしていただけると嬉しいです。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村

by JunMorosawA | 2013-10-11 07:55 | 北アルプスなど高山 | Comments(4)
Commented by 山バカ夫婦 at 2013-10-11 10:51 x
小屋の夕食は、そう天ぷらでした。美味かったですね。
それより天気が気がかりですね。
笠ヶ岳から笠新道を雨の中を降ることになりますね・・・
Commented by Piccoli at 2013-10-11 23:59 x
天麩羅! これ、初日とかならいいですけど、2泊目3泊目とかなると相当厳しいですよね。 肉体に加えて消化器も疲れてきますし。 私も仙水小屋は刺身+天麩羅でしたが、二日目とかだったら相当厳しかったかも・・・。
Commented by JunMorosawA at 2013-10-12 07:23
山バカ夫婦さん、こんにちは。

> 小屋の夕食は、そう天ぷらでした。美味かったですね。

やはりそうなんですか。つまり双六小屋は毎日天ぷらなんですね。
連泊したらしんどそう・・・。

> それより天気が気がかりですね。
> 笠ヶ岳から笠新道を雨の中を降ることになりますね・・・

なんか今年の私は気力がもう一つだったのか、これが気になってしまって・・・。
Commented by JunMorosawA at 2013-10-12 07:23
Piccoliさん、こんにちは。

> 天麩羅! これ、初日とかならいいですけど、2泊目3泊目とかなると相当厳しいですよね。

おっと。お若いPiccoliさんがそう思ったってことは、天ぷらがしんどいと思った人が他にもいたかもしれないんですねえ。ちょっとほっとしましたよ。

> 私も仙水小屋は刺身+天麩羅でした

これはちょっと豪勢ですね。山小屋の食事って、何処も少しずつ違うんですねえ・・・。


<< 北アルプス・双六岳登山記 その33      北アルプス・双六岳登山記 その31 >>