2012年 09月 14日
白馬三山縦走記 その38
この長大な縦走記もいよいよ終わりが近づいてきました。
オヤジが 1人で山歩きしているだけの日本一地味な内容なのに、見てくださっている方も徐々に増えてきていて、有りがたきことだと思っています。

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さて、身長は 174cmあるのに体重はわずか 54kg、体脂肪率は何と 6%前後という貧相な体つき。
おまけに過敏性腸症候群気味で年中胃腸の調子がぱっとしないという、虚弱体質の中年男が、白馬三山縦走に挑戦中!

7月28日(土曜)。とうとう鑓温泉からの下山が始まる。
雪渓の連続攻撃にたじろぐ私。その先に待っていたものは・・・。




湿原地帯はお花畑だった

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6時53分。すでに白馬鑓温泉小屋を出発してから 1時間20分ほどが経過していた。

高度は 1950mほどに落ちていた。そろそろ奥多摩レベルの高さだ。ってことは、北アルプス独自の高山植物にはもうお目にかかれないかもしれない。
そういえば先ほどからホトトギスの鳴き声が目立つようになってきた。これも高度が下がった証拠かもしれない。

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と、嘆き始めていた私なのだけれど、じつは花が増え始めたのはここからだった。

まずは登山道の脇にミヤマキンポウゲが沢山現れ、私に先行していた東北軍団のおばさんたちを喜ばせていた。

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続いて現れた花は、どうやらマイヅルソウのようだ。

マイヅルソウ(舞鶴草)はユリ科の多年草で。北海道から九州の亜高山および高山に生えるそうだ。
茎は高さ約5~25cmほどで、葉は2枚で互生し、柄があり、卵心形で、長さ3~7cmと案外大きい。

その葉の形が、鶴が羽を広げて舞を踊っているように見えるので「舞鶴草」と呼ばれている(葉脈の形を鶴が羽を広げた姿に見立てたもの、と説明している場合もある)。

私がマイヅルソウに出合うのはこれが初めてだと思う。テンション上がります。

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7時2分、「サンジロ」と書かれた指導標が現れた。しかし私の登山ガイドにはそんなポイントは載ってない。東北軍団の人の地図にも載ってなかった。

ただアナログ表示で、ここがちょうど鑓温泉から 1/3 の地点ですよと示してあった。
これは分かりやすい。

しかし 5時36分に歩き始めて、もう約 1時間半近く歩いて 1/3 では、全体は 4時間半ほどかかってしまうことになる。
だとするとバスの時間にギリギリではないか。やはり雪渓歩きに時間を取られているのだろうか。

ちょっと焦るな・・・。
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7時17分、木道が現れる。何だか雰囲気が尾瀬っぽくなってきたぞ。

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ここなど下が沢のようになっているのが分かります?まるで湿原地帯のようだ。

じつはここからが本番だった!

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「出たあ!」って感じで現れたのがキヌガサソウの群生だい!しかもこれは花がまだ綺麗だ。

キヌガサソウ(衣笠草)はユリ科ツクバネソウ属の多年草で、亜高山帯の湿った林床を好むという。

なるほど。高山帯じゃなくて亜高山帯の植物なんだ。だから稜線には現れなかったんだ。

8~10枚にも及ぶ輪生した大きな葉の中心に白い花をつける。
実は白い花は萼片で、中心の黄色い部分が花弁だという。こういうタイプの花ってよくあるね。

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「出たあ!」って感じでサンカヨウも現れた。

サンカヨウ(山荷葉、学名:Diphylleia grayi )は、メギ科サンカヨウ属の多年草。高さは30~60cmほどにもなる。

落葉樹林の水分の多い場所を好み、広島県以北の本州の主に日本海側、北海道に分布する。

花期は5~7月で茎の先に直径2cmほどの白色の花を3個から10個近くもつける。
大小2枚つく葉はフキのような形をしており、大きい葉には花がつかずに小さい葉にだけつくという面白い特徴がある。
なるほど、上の写真を見るとそんな感じですね。面白い。

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サンカヨウの花期は 5~7月ってことでやや遅いのか、こんな風に花が落ちてしまっているものが多かった。だからちゃんと花を付けている固体を発見すると嬉しくてたまらなかった。

いやあ、しかしここ、すげえよ!すごすぎるよ!

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そしてこちらが何とサンカヨウの実(み)。

じつは一昨年の木曽の御嶽山(おんたけさん)のときから何度もこいつに出合っている。しかしこいつがサンカヨウの実であると私が知ったのは今回の下山後だった。
今から思うと、葉っぱが全く同じなんだけれどね。

濃い青紫色をしていて、ちょっと白い粉を帯びたような実(み)は、食用になり甘いんだそうだ。挑んでみたかったな・・・。

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もちろんオオバミゾホオズキ(大葉溝酸漿)もあります。
やっぱり水が染み出しているような場所が好きなのね、貴女(あなた)は。

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7時52分、またびっくりするほどのキヌガサソウの大群生に遭遇! 20輪は咲いていただろうか。

嬉しいです!でもこれでは先に進めません!

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私の前にはメガネをかけたリーダー率いる東北軍団がいた。私が高山植物の撮影に夢中になっていると彼らとの差が開き、またこうしてくっつくという状態が続いていた。

しかしなかなか中間地点の小日向(おびなた)のコルがやってこない。
だから自分のペースが早いんだか遅いんだかが分からなかった。

どう考えても女性陣が多い東北軍団のペースが早いとは思えない。そんな人たちと一緒のペースで大丈夫なのだろうか・・・。

高山植物の撮影に夢中になりながら、一抹の不安を覚えていた私だった・・・。

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by JunMorosawA | 2012-09-14 18:32 | 山歩き&花 | Comments(2)
Commented by 山バカ夫婦 at 2012-09-14 20:31 x
降りてきて、だんだんお花が多くなりましたね。
雪渓あり木道あり花あり温泉も・・・いろんな事を体験できるから
山は楽しいですよね。
Commented by JunMorosawA at 2012-09-15 17:36
山バカ夫婦さん、こんにちは。

> 降りてきて、だんだんお花が多くなりましたね。

まさか鑓温泉の下にこんなお花畑があるとは思ってなかったんで、嬉しい誤算って感じです。

> 雪渓あり木道あり花あり温泉も・・・いろんな事を体験できるから
> 山は楽しいですよね。

ですね。今年のうちにもう一度ぐらい高山に登りたいけれど、無理だろうなあ・・・。


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