身長は 174cmあるのに体重はわずか 54kg、体脂肪率は何と 6%前後という貧相な体つき。
おまけに過敏性腸症候群気味で年中胃腸の調子がぱっとしないという、虚弱体質の中年男が、白馬三山縦走に挑戦中!
7月28日(土曜)。とうとう鑓温泉からの下山が始まる。
雪渓の連続攻撃にたじろぐ私だった・・・。
雪渓の連続攻撃のあとに・・・
鑓(やり)温泉からの下山道は雪渓の連続攻撃だった。
そして6時半、横切る雪渓としては最大級の雪渓が現れた。
ここで私に悲劇が訪れた。
この真ん中で見事に転んでしまったのだ。
最初の大雪渓こそ軽アイゼンを使ったものの、その後はストックのみで乗り切っていた。
ところが今度の雪渓、真ん中あたりが氷のように硬くなっていて、そのストックがうまく刺さらなかったのだ。
幸い下まで滑っていくようなことはなかったが、それでも随分派手に転んだ。私の後ろにはメガネをかけたリーダー率いる東北軍団とは別の東北軍団がいたのだが、彼らも相当驚いていた。
彼らのうちの 1人が私がコケた場所をストックで突き、「ここは確かに危ないなあ」とか言っていた。
幸い怪我はしなかったものの、手やザックの一部が泥だらけになってしまった。雪渓の一部は硬く、一部はかなり溶けていたようだ。
何たってこの斜面ですからねえ。コケただけで済んだのがむしろ奇跡か・・・。
だけど私はとても元気だった。転んだことで逆に皆さんと会話が弾んだ。
雪渓をクリアしたところにご覧のウツボグサが沢山生えていた。タテヤマウツボグサだろうか。
メガネをかけたリーダー率いる東北軍団は女性が多い。
彼女達がこの花を見て、「これは一発で膀胱炎に効くんだよ」と教えてくれた。
ドクダミなどは効能がはっきりしないが、ウツボグサははっきりと膀胱炎に効くという。まあ膀胱炎になったことがないからイマイチ私には不要な知識だが、こんな話を他の方から伺うのも楽しい。
そうそう。東北軍団のリーダーのメガネおじさんにもずっこけたところは見られていたらしい。「青いところ(=凍っているところ)を踏んじゃダメだよ」と教えられた。
ふと振り返ると上空はガスに覆われていた。
これもまた前日と違って独特な雰囲気を作っていて「面白い」と思った。そういえば木曽の御嶽山のときにも下山時はこんなだったっけ。
鑓温泉から先は下り一辺倒だろうと思っていたのに、そうでもない。山の斜面に作られた道は上りあり、下りありでなかなかハードだ。
そんな中、ニリンソウが現れてびっくり。
ニリンソウといえば春の野の花ではないか!
高尾山の日影沢あたりのそれはとても有名だが、我が地元北鎌倉でもよく目にする。
だけどそれは春の話。まさか 7月下旬にニリンソウにお目にかかれるとは思ってもみなかったよ・・・。
じつはこのニリンソウの登場はほんの序曲に過ぎなかった。
私にとっての今回の山行における
最大のお花畑 が近づいてきていたのであった・・・。
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