2010年 08月 03日
富士山御殿場口新5合目 後編
夏真っ盛りですね。
夏といえば富士山ですよ。

「富士山に一度も登らぬバカ」という言葉もあるそうです。みなさんもどうですか?

私も過去何度か登りました。

              河口湖口ルートから富士山を目指したときの話はこちら

              須走口ルートから富士山を目指したときの話はこちら

              富士宮口から宝永山を経由して富士山を目指したときの話はこちら

にありますから、よろしかったらどうぞ。

さて今回は、涼しさを求めて富士山は御殿場口の新5合目に向かったときのお話の後編です。今回は富士山頂は目指していません。5合目、のんびり歩きです。

ごゆっくりどうぞ。




c0196928_198231.jpg

8時55分、炎天下の砂礫(されき)帯から一転して暗い林の中に足を踏み入れる。
林の中は、とても富士山の5合目とは思えないほどの緑一色の世界だった。まるで奥多摩の山の中を歩いているかのような錯覚を覚えた。

しかし相変わらず案外蒸し暑い。すぐに汗が吹き出てきた。やれやれ、避暑しにきたのに、なんてこったい。

じつは今回、ざっと3時間ほどのコースを、帰りのバスの都合で2時間50分で歩かなければならないため、やや焦りがあった。

前回も書いたとおり、疲れない登山術の極意は「鼻歌が歌えるほどのスローペースでゆっくりと登ること」なのに、これはちょっといけません。

c0196928_1983489.jpg

9時40分、暗い林が唐突に終わり、幕岩(まくいわ)の下の溶岩地帯に出る。
溶岩が固まって涸沢のようになった場所で、何度来ても(といってもまだ2度目だが)インパクトのある場所だ。

c0196928_1984561.jpg

で、9時42分、幕岩の真下に到着。

涸沢のドン詰まりに屏風のように位置している岩がこの幕岩だ。
富士山の雪解け水が長い年月を経てつくりだした奇岩で、巾は100m、高さ30mもあり、「筆舌にしがたい絶景」ということになっていて、「御殿場市観光12選」にも選ばれている。

でも幕岩自体は案外どおってこともないっていう印象で、草木1本生えてない涸沢の方こそ不気味だった。

c0196928_1985787.jpg

幕岩から少し上がったところに、ご覧の指導標があった。

左が水ヶ塚方面になっているところに注目。この水ヶ塚こそ、須山口(須走口とは別)というマイナーな登山道のスタート地点だったりする。

ちなみに須山口登山道は奈良、平安、鎌倉、江戸時代と修行や信仰の為多くの登山者が利用した歴史ある登山道だったらしい。それが1707年(宝永4年)の宝永大噴火により甚大な被害を受け、須山口登山道は廃道になった。

それを渡辺徳逸氏をはじめとする地元の有志により、平成9年に復活されたということだ。

ただ須山口は登山口から山頂までの距離がとても長い。だからこのコースを通って山頂まで向かう人はほとんどいない。
脚に自信のある人は挑んでみてください。

c0196928_199151.jpg

幕岩から30分ほどで風景が一転する。

道は砂礫の道で、その左右に広がる芝生のような草。右下には針葉樹っぽい樹木・・・。

他の普通の低山で見られない風景だ。ネットに「西部劇を思わせる風景」なんていう表現があったが、本当に日本の風景ではないみたいだ。

「なんだかすごいところを歩いているんだなあ」と思える瞬間だ。

c0196928_1992664.jpg

こんな場所でも数組のハイカーとすれ違った。
このときも一番親しげな女性が私に話しかけてきたんで、

「幕岩から来たんですよ」

と打ち明けると、

「あのあたりもレンゲツツジ(だったっけ?)が美しい場所なんだけれども、今は何にも咲いてないでしょうねえ」

と言ってくる。どうやらたびたびここを訪れているらしい。

c0196928_1993619.jpg

10時45分、本日の目的地、双子山に到着。高度計は1,780mと表示していた。

双子山山頂には、白い鳥居と、墓石のような、ちょっと不気味な石碑が立っている。
正面に見えるのが双子山のもう一方の山だ。

残念ながら展望はイマイチだった。正面のもう1つの双子山ですら、時折ガスの彼方に見えなくなるほどで、宝永山や富士山など全く見えなかった。
ま、富士山やその周辺の天候ってこんなものだ。雨が降らないだけマシだと思わなくちゃね。

ちなみに写真の右上と左下が黒いのは、レンズのフードがズレてしまっていたせいです。あしからず。

c0196928_1994842.jpg

この写真ではとても見えないとは思うが、下にある御殿場口登山道を歩いている連中の声が、驚くほどくっきりとここまで聞こえてくる。
開けた場所っていうのは、とてつもなく遠くまで声って届くもんなんだな・・・。

遮るものが何もない山頂に時折強い風が吹く。
そうなると流石に半袖では寒いほどだった。

「自分は今富士山の5合目にいるんだ」とやっと実感した。

c0196928_1910222.jpg

ご覧の大石茶屋を経て御殿場口新5合目の登山口に戻ってきたのは11時40分だった。
これはバスの発車の10分前。案外ギリギリだった。

というわけで天候にも展望にもまるで恵まれなかったけれど、富士山の5合目の雰囲気だけは満喫できた山行(さんこう)だった。

さて、私は今年も富士山に登るんだろうか。
今年は別な山を目指してみるかな・・・。

by JunMorosawA | 2010-08-03 19:10 | 低山歩き | Comments(0)


<< ぼんぼり祭      富士山御殿場口新5合目 >>