陣馬山から景信山に向けて縦走を始めた私を待っていたのは、このどろどろになった登山道だった。
おまけに体は重いし、散々って感じだった。
まいったなあ。こんなはずじゃなかったのに・・・。
それでも出合いってあるものだ・・・。
それでも出合いってあるもの・・・。
陣馬山から30分後の明王峠で私を出迎えたのがご覧の満開の桜だった。
今年は桜のピークに地元鎌倉で好天に恵まれなかった私にとって、これは素晴らしいプレゼントだった。
ま、少々派手に現像はしているけれど、「記録色より記憶色」からすると、このくらいでちょうどいい。
明王峠から先はなだらかにアップダウンを繰り返す道が続く。
まだまだ冬枯れが終わり切ってない樹木たち。相変わらずどろどろの登山道。そんなものが続く中を淡々と歩いていく。
調子がいいときならこの「淡々」を楽しく感じるもの。
しかしこの日のようなときには「淡々」が「単調」に感じられてつらい。
特に景信山が近づく頃になるとアップダウンの度合いがやや大きくなってきて、そろそろ疲れ始めた体にこたえた。
11時50分、やっと景信山に到着。
北条氏照の家臣、桜町中納言景信が、武田氏に備えてこの地に物見台を設置したのが山名の由来とも言われている。陣馬山と同じで戦国時代に縁のある山なんですね。
景信山の標高は727m。はっきりいってたいした山ではないが、晩秋の頃に訪れたりするととてもいい雰囲気の山だったりする。
ちなみに真正面にあるのがあの高尾山。景信山から高尾山までは歩いて2時間弱だから行っていけないこともない。
しかしこの日の私には明らかにパワー不足。ここで軽い昼食をとった後、小仏バス停に向けての下山を決意した。
というわけでちょうど12時ジャスト、下山開始。
そういえば明王峠では桜が満開だったのに、ここ景信山では半分ほどしか咲いてなかった。
それがこれからなのか、もう終わったのか、そんなことですら分からない自分がやや情けない。
この下山途中にもいくつかの出合いが待っていた。
それらは次回の完結編でどうぞ。