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2009年 04月 23日
ジュウニヒトエと白いスミレ
これは今年写した写真ではないのだけれど、ちょうど今時分東慶寺さんではこの花が繁茂する。

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セイヨウジュウニヒトエである。
漢字で書けば西洋十二単。そう。紫色の唇形花(しんけいか)が何段にも重なってつく様子を十二単に見立てたものだ。

いうまでもなく十二単というのは、平安時代などに、貴族の女性が正装するときに用いた、着物を何枚も重ねて着るあの衣装のことだ。

ところが残念ながらこの花は園芸種であって「野の花」ではない。まあ色合いからしても雰囲気からしても日本の野の花っぽくはないですよね。

しかし日本には、頭に西洋の文字がつかない普通のジュウニヒトエがある。これがそれだ。

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ちょっと地味っぽいけれど、これぞ本州・四国の丘や野原に自生している、我が国の特産種のジュウニヒトエなのだ。花のつき方は全く一緒でしょう?

これは山梨県の山で写したもので、ここにはいやってほど沢山繁茂していた。だけど鎌倉だと、ちょっと見かけませんねえ、残念ながら・・・。

最後にスミレバカの私らしく、東慶寺で見つけたスミレに行ってみましょう。これがそれです。

ジュウニヒトエと白いスミレ_c0196928_17444093.jpg

このスミレの正体はアリアケスミレ。
北鎌倉で見かけるものは花の白さが目立ち、そこに紫色の筋が入っている。葉っぱは普通のスミレのようにへら形で細長く、やや直立する。

北海道を除く、ほほ全国に広くに分布するスミレだそうで、花期はタチツボスミレなどと比べるとやや遅く、3月には咲かず、4月半ば近くなってやっと目につきはじめる。

今のところ私は東慶寺境内と、駅前の円覚寺の駐車場の片隅でしか発見してない。全国に広くに分布しているわりには個体数はあまり多くないんじゃないかと思う。

いずれにしても、平地でのスミレはそろそろおしまいが近づいてきた。このあとスミレを求めようとしたら、そこそこ高い山に登るしかなさそうだな・・・。

by JunMorosawA | 2009-04-23 17:43 | 鎌倉&花 | Comments(0)


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