2009年 01月 22日
真冬に咲く花、氷の彫刻との出合い
今回もネタがないんで、去年12月8日に山梨県の九鬼山(くきやま)に登ったときのお話から・・・。

c0196928_18355986.jpg

「冬枯れ」という言葉があるように、冬の山は、常緑樹以外の樹木は葉を落としてしまっているし、野の花は咲いてないしで、寂しい限りだ。

c0196928_1836226.jpg

そして日当たりの悪い登山道にはご覧の霜柱(しもばしら)がびっしりと立っていたりする。

都会に住んでいる人は、この霜柱にもあまり出合ったことがないかもしれない。霜柱とは、「寒冬、土中の水分が地表にしみ出てきて凍結し、細い柱状群となって上方に成長するもの(広辞苑より)」だ。

c0196928_18365066.jpg

ある斜面にもご覧の霜柱が立っていて・・・。

いや、これはちょっと違うぞ!霜柱じゃないぞ!

これは霜柱じゃなくて、シモバシラだ!




c0196928_18374878.jpg

そう。「シモバシラ」という名前の野の花があるんですよ。

シソ科の多年草で、秋に白色で小形の筒状唇形花を長穂状に開く。関東以西から四国・九州に分布する日本の特産品の野の花だ。

そしてその「シモバシラ」の冬枯れした草の根元に、茎から鰭状に氷が張り出し、このようにいわば「氷の彫刻」を作り出す。

c0196928_18381829.jpg

地上部はご覧のとおり、すっかり枯れてしまっている。しかしその茎の根元に「氷の彫刻」ができあがっている。何て不思議なんだろう!

c0196928_18384066.jpg

私がこのシモバシラの「氷の彫刻」に出合ったのは2004年の北鎌倉にある東慶寺というお寺の境内だった。庭師のiさんに教えられて初めて知ったのだ。

しかし野生のシモバシラに出合ったのはこれが初めてだった。だから相当興奮した。

c0196928_1839424.jpg

「氷の彫刻」は一つとして同じものはない。これなど葉っぱが左右に開いているかのように見える。
何故こんな風に伸びたのか、とても不思議だ。自然の神秘としか言いようがない。

ちなみに、一度これができると茎の構造が壊れるため、1つのシモバシラが「氷の彫刻」をつけるのはひと冬にたった一度だけだという。
それも、初めての寒波で急激に冷え込んだときに限るということなんで、私はとても運がよかったことになる。

c0196928_18392590.jpg

冬の山は何もないといえば、ない。

しかしこのときのような意外な植物との出合いがあったり、ご覧の展望があるのが、冬山の魅力になっている。

by JunMorosawA | 2009-01-22 18:40 | 山歩き&花 | Comments(0)


<< 手まり寿司と京雑煮      墓地の水仙 >>